アンサンブル学習とは複数のモデルを組み合わせる機械学習手法のことで,分類や回帰によく用いられる手法です.複数のモデルの組み合わせにより,単一のモデルで得られる精度に比べ,より高い精度を得ることができる反面,その学習時間は生成するモデルの分だけ増加します.また,近年では情報通信技術の発展により学習に用いられるデータは増大し,その分学習時間も増加します.さらに,電力供給量の少ないエッジ環境における学習処理の必要性も高まってきています.

本研究室では,アンサンブル学習の学習処理を高速化・省電力化するためのハードウェアアクセラレータに関する研究を行っています.既存のソフトウェア用に作られたアルゴリズムをハードウェアでの処理に適応させるといった,ハードウェア,ソフトウェアの両視点から研究を行っています.

一例として,書き換え可能なハードウェアであるFPGAを用いて,アンサンブル学習の一種であるランダムフォレストの学習アクセラレータに関する研究を行いました.現在はこれのさらなる改良に向けて研究を進めています.